
ドイツって保険が多すぎない?個人賠償、家財、弁護士……結局どれに入ればいいの?

まず個人賠償責任保険。普通の住居で暮らすなら家財保険もおすすめです。弁護士保険は、働き方や生活スタイルによって判断すれば大丈夫ですよ。
ドイツへ来ると、健康保険だけでなく、個人賠償責任保険、家財保険、弁護士保険など、日本ではあまり聞き慣れない保険を目にします。
そこでこの記事では、ドイツで生活する日本人が特に検討したい任意保険を3つに絞って紹介します。
- 個人賠償責任保険:他人への損害に備える
- 家財保険:自分の家具・家電などを守る
- 弁護士保険:仕事・賃貸・交通などの法的トラブルに備える
なお、健康保険はこの3つとは別です。
ドイツでは健康保険への加入が原則として必要です。この記事では、それに加えて「どの任意保険まで入るべきか」を解説します。
結論:まず個人賠償責任保険、次に家財保険
| 保険 | 世帯加入率 | 料金の目安 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|
| 個人賠償責任保険 | 89.2% | 一人 年20〜50€程度 | ◎ ほぼ全員 |
| 家財保険 | 78.0% | 50㎡で年40〜120€程度 | ○〜◎ |
| 弁護士保険 | 49.8% | 年数百€ | △〜◎ |
基本的な考え方は、とてもシンプルです。
- 個人賠償責任保険:ほぼ全員におすすめ
- 家財保険:普通の住居を構えて生活するならおすすめ
- 弁護士保険:仕事・大家・交通事故などのリスクに合わせて追加

迷ったら、個人賠償責任保険+家財保険を基本セットと考えると分かりやすいですよ。
留学生・ワーホリ・駐在・現地採用・フリーランス別に比較
必要な保険は、独身か家族かだけでなく、ドイツにどういう立場で住んでいるかによっても変わります。
| タイプ | 個人賠償 | 家財 | 弁護士 |
|---|---|---|---|
| 留学生 | ◎ | △〜○ | △ |
| ワーホリ | ◎ | ○ | △〜○ |
| 駐在員 | ◎ | ○〜◎ | △〜○ |
| 現地採用の会社員 | ◎ | ○〜◎ | ○〜◎ |
| フリーランス・自営業 | ◎ | ○〜◎ | ○ ※仕事用補償は別確認 |
◎=基本的におすすめ、○=加入を検討、△=生活状況によって判断
留学生
まず優先したいのは個人賠償責任保険です。
親がドイツで家族向けの個人賠償責任保険に加入している場合は、自分も対象になっていないか確認してください。
家具付き学生寮に住み、持ち物が少ないなら家財保険の優先度は下がります。
弁護士保険も、学生のうちは基本的に後回しで構いません。
ワーホリ
個人賠償責任保険は基本的に加入をおすすめします。
半年〜1年以上暮らし、自分で住宅を借りて、PC・自転車などを持つなら家財保険もおすすめです。
弁護士保険は、長く働く場合や車を頻繁に運転する場合に検討すれば十分です。
駐在員
個人賠償責任保険は基本的に加入をおすすめします。
家族帯同で家具・家電などが増えるなら、家財保険の必要性もかなり高くなります。
一方、弁護士保険については、勤務先が海外駐在者向けの保険や法務支援を用意していることがあります。
まず会社の補償内容を確認してから個人で加入しましょう。
現地採用の会社員
長期的にドイツで働くなら、3つすべてを検討する価値があります。
個人賠償責任保険と家財保険に加えて、会社との解雇・給与・労働条件などの問題に備える弁護士保険とも相性がよいです。
フリーランス・自営業
私生活の個人賠償責任保険と家財保険については、会社員と同じように考えて構いません。
ただし、仕事上のミスで顧客へ損害を与えた場合は、普通の個人賠償責任保険では基本的に対象外です。
職種によっては、仕事用の賠償責任保険を別途検討してください。
また、普通の会社員向け弁護士保険では、自分の事業や取引先との争いをカバーしないことがあります。
家族構成でも必要な保険は変わる
| 家族構成 | 個人賠償 | 家財 | 弁護士 |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | ◎ | ○ | △〜○ |
| 夫婦・カップル | ◎ | ◎ | ○ |
| 子あり家族 | ◎ | ◎ | ○〜◎ |
夫婦・カップル
個人賠償責任保険は、通常は2人が別々に契約する必要はありません。
一緒に住んでいる夫婦・カップルなら、1つの家族・カップル向けプランでまとめられます。
2人分の家具、家電、PC、衣類などをすべて買い直すとかなり大きな金額になるので、家財保険もおすすめです。
子あり家族
子あり家庭なら、個人賠償責任保険+家財保険を基本セットと考えていいでしょう。
個人賠償責任保険では、小さな子どもが他人の物を壊した場合まで補償できるプランを選ぶのがおすすめです。
家族になると家具、家電、衣類、PC、自転車などの家財総額も増えるので、家財保険の必要性も高くなります。
① 個人賠償責任保険|ほぼ全員におすすめ
個人賠償責任保険は、自分が他人に与えた損害をカバーする保険です。
- 自転車で人にぶつかってケガをさせた
- 友人のパソコンを壊した
- 水漏れで他人の住宅に損害を与えた
- 借りている住宅の設備を壊した
- 大家から預かった鍵をなくした
ドイツでは89.2%の世帯が加入しています。
料金も比較的安く、良いプランでも一人なら年間20〜50€程度から探せます。
一方、人身事故では損害賠償額が非常に高額になる可能性があります。
そのため、ドイツで独立して暮らすなら、基本的には加入しておくのがおすすめです。
賃貸住宅では鍵の紛失補償も重要
ドイツの集合住宅では、1本の鍵が建物入口、自宅、地下室など複数の扉に対応していることがあります。
預かった鍵をなくすと、建物の鍵システムの交換費用を請求される場合があります。
比較画面ではSchlüsselverlustという項目を確認してください。

② 家財保険|普通に住居を構えるならおすすめ
家財保険は、自分の家具・家電・衣類・PCなどを守る保険です。
火災、水漏れ、侵入盗などの被害を補償します。
ドイツでは78.0%の世帯が加入しています。
50㎡程度の住宅なら、保険料は年間40〜120€程度がひとつの目安です。
家具付き学生寮に住む短期留学生など、持ち物が少ない人なら優先度は下がります。
一方、普通の住宅で家具・家電・PC・自転車などを持って暮らすならおすすめです。
ドイツ初心者なら鍵開けサービスも便利
ドイツでは、鍵を家の中に置いたままドアを閉めて、外から開けられなくなることがあります。
家財保険の中には、追加サービスとして緊急の鍵開け費用を補償するプランがあります。
比較画面では「Schlüsseldienst」や「Notfallservice」などの表示を確認してください。
すべての家財保険に付いているわけではありません。

個人賠償責任保険+家財保険なら意外と安い
たとえば一人暮らしで50㎡程度の住宅なら、
- 個人賠償責任保険:年20〜50€程度
- 家財保険:年40〜120€程度
単純計算では、2つ合わせて年間60〜170€程度。
月額なら約5〜14€です。

月10€前後で2つとも備えられるケースもあります。ここは無理に削らなくていい固定費だと思います。
③ 弁護士保険|必要性は人によって大きく違う
弁護士保険は、弁護士費用や裁判費用などに備える保険です。
ドイツの世帯加入率は49.8%です。
ただし、個人賠償責任保険や家財保険より料金はかなり高くなります。
日常生活・仕事・交通をまとめて補償すると、一人で年間約240〜680€、家族で年間約260〜820€程度が目安になります。
現地採用の会社員
ドイツ企業などと直接雇用契約を結び、長く働く人には検討価値が高いです。
解雇、給与、労働条件などをめぐる問題に備えられます。
駐在員
駐在員は、個人で契約する前に勤務先の制度を確認しましょう。
海外駐在者向け保険や会社の法務支援で、一部がカバーされている可能性があります。
フリーランス・自営業
フリーランスの場合は、普通の会社員向け弁護士保険だけでは足りないことがあります。
顧客や取引先との仕事上の争いまで補償したい場合は、事業者向けの保険を確認してください。

3つの保険の優先順位
| 優先順位 | 保険 | おすすめする人 |
|---|---|---|
| 1 | 個人賠償責任保険 | ほぼ全員 |
| 2 | 家財保険 | 普通の住居で生活する人 |
| 3 | 弁護士保険 | 仕事・賃貸・車のリスクが高い人 |
この3つ以外に必要になる保険もある
- 健康保険:ドイツでは原則として加入が必要
- 自動車保険:車を所有する場合に必要
- 犬の賠償責任保険:犬を飼う場合、州などによって必要
- 仕事用の賠償責任保険:フリーランス・自営業で職種に応じて検討
まとめ:迷ったら個人賠償責任保険+家財保険から
ドイツでは保険の種類が多く、すべて必要に見えてしまいます。
でも、考え方はそれほど複雑ではありません。
- ① 個人賠償責任保険:ほぼ全員
- ② 家財保険:普通に住居を構えて生活するなら基本的におすすめ
- ③ 弁護士保険:仕事・賃貸・車・働き方に合わせて追加
特に個人賠償責任保険と家財保険は、ドイツでの加入率も高く、保険料も比較的安いです。
「もしものとき」に高額な負担を抱えるリスクを考えれば、ドイツ生活の基本的な固定費として考えてよいでしょう。
ドイツ到着後に何をどの順番で準備すればいいのかはこちらでまとめています。


迷ったら、まず個人賠償責任保険。普通に部屋を借りて暮らすなら家財保険も。この2つから始めれば大丈夫ですよ。

