ドイツで定期的に車を使うことになったとき、必ずしも車を買う必要はありません。
ドイツには購入・Leasing(リース)・Auto-Abo(カーサブスク)という選択肢があります。
特に、日本から期間限定でドイツへ来ている人と、長期間ドイツに住む人では最適な方法がかなり違います。

ざっくり言えば、短期ならAuto-Abo、長期なら中古車購入が有力です。リースは「新しい車に乗りたい人」向けと考えると分かりやすいですよ。
購入・リース・Auto-Aboを比較
| 購入 | リース | Auto-Abo | |
|---|---|---|---|
| 車の所有者 | 自分 | リース会社 | サービス会社 |
| 契約期間 | 自由 | 2〜4年程度が中心 | 数か月〜 |
| 初期費用 | 大きい | 契約による | 比較的小さい |
| 自動車保険 | 自分で加入 | 自分で加入することが多い | 原則料金に含む |
| 自動車税 | 自分で支払う | 契約による | 原則料金に含む |
| 整備 | 自分で負担 | 契約による | 原則料金に含む |
| 売却 | 必要 | 不要 | 不要 |
| 柔軟性 | 高い | 低い | 高い |
① 車を購入する
最も一般的なのが、自分で車を購入する方法です。
最初にまとまったお金は必要ですが、数年間乗るなら結果的に一番安くなりやすい方法です。
購入のメリット
- 何年乗っても自由
- 走行距離制限がない
- 途中で好きなときに売れる
- 長く乗るほど1か月あたりの負担を下げやすい
- 中古車なら初期費用も抑えられる
購入のデメリット
- 最初に大きなお金が必要
- 自動車保険を自分で契約する
- 自動車税、整備、修理費がかかる
- 帰国するときに売却する必要がある
- 中古車は故障リスクがある
特にドイツに2〜3年以上住む予定なら、中古車購入はかなり有力です。
自動車保険についてはこちらで詳しく説明しています。
② Leasing(リース)
リースは、毎月決まった料金を支払って一定期間車を使用する方法です。
契約終了後は基本的に車を返却するため、自分の所有物にはなりません。
契約期間は2〜4年程度が一般的です。
リースのメリット
- 新しい車に乗りやすい
- 高額な購入代金を最初に用意しなくてよい
- 毎月の車両費を把握しやすい
- 契約終了後に中古車を売る必要がない
リースのデメリット
- 長期間の契約になる
- 途中解約しにくい
- 走行距離制限がある
- 返却時に車両状態によって追加費用が発生する可能性がある
- 保険・税・整備などがすべて含まれるとは限らない
ADACも、個人利用者の場合は月額の安さだけでリースを選ばず、契約全体の費用を見るよう注意しています。
特に「2年後に日本へ帰るかもしれない」といった滞在期間が読めない人には、契約期間の長さがネックになります。
③ Auto-Abo(カーサブスク)
ここ数年ドイツで増えているのがAuto-Abo(カーサブスク)です。
月額料金を払い、一定期間車を利用します。
リースと似ていますが、大きな違いは、一般に契約期間が短く、保険・税金・整備などが月額料金にまとめられていることです。
基本的には自分で払うのはガソリン・電気+契約で含まれないオプションです。
Auto-Aboのメリット
- 数か月から利用できる
- 自動車保険込み
- 自動車税込み
- 車検・整備費込みが基本
- 季節タイヤ対応を含むサービスもある
- 車両登録を自分でする必要がない
- 帰国時に車を売る必要がない
Auto-Aboのデメリット
- 長期間使うと購入より高くなりやすい
- 走行距離制限がある
- 超過走行には追加料金がかかる
- 自己負担額の小さい保険は追加料金になることがある
- 月額料金以外に初期費用・配送料などがあるサービスもある

Auto-Aboは表示されている月額だけで比較しないのがポイント。初期費用、走行距離、保険の自己負担、受取・配送費まで含めて総額を見ましょう。
ドイツの代表的なAuto-Abo
2026年現在、ドイツには多くのカーサブスクがあります。
| サービス | 特徴 | 向いている人 |
|---|---|---|
| SIXT+ | 大手レンタカー会社。3・6・12か月の契約を選べる | 短期間・大手の安心感重視 |
| FINN | 車種が多くオンライン完結型 | 車種から選びたい人 |
| ViveLaCar | 各地の販売店ネットワークを利用 | 複数ブランドを比較したい人 |
| FAAREN | 多くの販売店・ブランドを扱う | 幅広く探したい人 |
SIXT+は3か月から利用できる
SIXT+では現在、3か月・6か月・12か月の契約期間を選べます。
月額料金には、基本的に自動車税、登録、HU、整備・消耗品、季節タイヤ、賠償責任保険、一定の走行距離などが含まれています。
数か月だけドイツで車が必要な場合にはかなり使いやすい選択肢です。
FINNは「月額○€〜」だけを見ない
FINNもドイツで大きなAuto-Aboサービスです。
保険、税金、登録、整備、タイヤサービスなどが含まれますが、契約時にはBereitstellungskosten(車両準備費)や受取・配送費が加わる場合があります。
そのため、広告に表示されている「月額○ユーロ〜」だけで判断せず、契約期間全体で支払う総額を月数で割って比較するのがおすすめです。
結局、何年住むならどれがおすすめ?
| 車が必要な期間 | おすすめ |
|---|---|
| 数日〜数週間 | レンタカー |
| 3〜12か月程度 | Auto-Abo |
| 1〜2年 | Auto-Aboまたは中古車購入を比較 |
| 2〜4年 | 中古車購入が有力 |
| 4年以上 | 購入がおすすめ |
もちろん車種や走行距離によりますが、日本人のドイツ滞在という観点ではこの考え方が分かりやすいです。
1年程度ならAuto-Aboがかなり便利
たとえば赴任・研究滞在などで「あと1年くらいドイツにいる」と分かっている場合、Auto-Aboとの相性はかなり良いです。
中古車を買えば月額換算では安くなる可能性がありますが、購入・登録・保険・故障・売却まで自分で対応する必要があります。
Auto-Aboなら返却して終わりなので、帰国時の手間が大きく減ります。
3年以上なら中古車購入が有力
反対に、3年、4年と乗る予定ならAuto-Aboの月額料金を払い続けるメリットは小さくなります。
状態のよい中古車を購入し、数年後に再び中古車として売却する方が、総支出を抑えやすくなります。
特に年間走行距離が多い人は、Auto-Aboやリースの走行距離制限との相性もよくありません。
リースは誰におすすめ?
個人の日本人滞在者にとっては、購入とAuto-Aboの中間としてリースを積極的に選ぶ場面はそれほど多くありません。
それでも、
- 新車に乗りたい
- 2〜4年の滞在期間が確定している
- 年間走行距離を予測できる
- 中古車の売却をしたくない
という人なら選択肢になります。
逆に帰国時期が変わる可能性が高い人なら、長期リース契約は避けた方が無難です。
車をたまにしか使わないなら所有しない方が安い
忘れてはいけないのが、「そもそも車を所有する必要があるか」という点です。
平日は公共交通機関で移動し、月に1〜2回だけ週末旅行をする程度なら、レンタカーの方が安くなる可能性があります。
購入すると、乗らなくても保険、税金、車検、整備、タイヤ、駐車場などの費用が発生します。
まとめ:日本人なら「滞在期間」で選ぶのが一番簡単
ドイツで車をどう持つか迷ったら、まず「あと何年ドイツにいる予定か」を考えてみましょう。
数か月ならAuto-Abo、2〜3年以上なら中古車購入を軸に比較すると、かなり選びやすくなります。
リースは、滞在期間が決まっていて新しい車に乗りたい人向けです。

迷うなら、「何年使う?」「年間何km走る?」「帰国時の売却を自分でできる?」の3つで考えてみてください。短期なら便利さ重視、長期なら購入のコスパが強くなりますよ。

