ドイツでの生活に慣れてくると、「そろそろ自分の車を買おうかな」と考える人も多いと思います。
地方に住んでいる場合はもちろん、子どもができたり、週末に旅行へ行く機会が増えたりすると、車があるだけで生活はかなり便利になります。
ただし、ドイツで初めて車を買うと、Fahrzeugschein?Fahrzeugbrief?eVB?Zulassung?と、日本では聞いたことのない言葉が次々に出てきます。

難しそうに見えますが、順番さえ分かれば大丈夫です。車を探す→確認・試乗→契約→保険→登録の順に進めればOKですよ。
ドイツで車を買うなら中古車がおすすめ
もちろん新車を買うこともできますが、ドイツへ移住して最初の1台なら、まず中古車から探すのがおすすめです。
新車は購入価格が高いだけでなく、購入直後から価値が下がります。一方、中古車なら初期費用を抑えられ、数年後に帰国・転居することになっても売却しやすいのがメリットです。
特に「ドイツにあと何年住むか分からない」という駐在員・研究者・留学生なら、無理に新車を買う必要はありません。
中古車はどこで探す?
ドイツで中古車を探すなら、まず使いたいのがmobile.deとAutoScout24です。
| 探し方 | 特徴 | おすすめ度 |
|---|---|---|
| mobile.de | 掲載台数が非常に多く、販売店・個人の両方を探せる | ★★★★★ |
| AutoScout24 | mobile.deと並ぶ大手。比較用にも便利 | ★★★★★ |
| 中古車販売店 | 実車を見やすく、保証面でも安心 | ★★★★☆ |
| 個人売買 | 安いことがあるが、車の知識が必要 | ★★★☆☆ |
まずmobile.deで希望条件を入力し、相場を把握するところから始めると分かりやすいです。
検索するときに知っておきたいドイツ語
| Erstzulassung | 初年度登録 |
| Kilometerstand | 走行距離 |
| Händler | 販売店 |
| Privat | 個人売買 |
| Unfallfrei | 事故歴なし |
| Scheckheftgepflegt | 整備記録あり |
| HU | 車検 |
| Automatik | オートマ |
日本人が特に注意したいのがAutomatik(オートマ)です。
ドイツでは以前よりオートマ車がかなり増えていますが、日本ほど圧倒的多数ではありません。AT限定免許の人は検索条件で必ずAutomatikを選んでおきましょう。
販売店と個人売買、どちらで買うべき?
初めてドイツで車を買うなら、基本的にはHändler(販売店)からの購入がおすすめです。
販売店から消費者が中古車を購入する場合、法律上のSachmängelhaftung(契約不適合に対する責任)があります。中古車では契約により期間が1年に短縮されていることがありますが、販売店が完全に免責することはできません。
一方、個人売買では売主が契約書でこうした責任を除外できます。

車に詳しくないなら、数百ユーロ安い個人売買を狙うより、評判のよい販売店から買う方が安心です。特にドイツで最初の1台なら、私は販売店をおすすめします。
中古車を見るときに必ず確認するもの
気になる車を見つけても、その場ですぐ契約する必要はありません。
最低でも、次のポイントは確認しましょう。
- 車両の走行距離
- 事故歴
- HU(車検)の有効期限
- 整備記録
- 過去の修理記録
- タイヤの状態
- ブレーキ・ライト・エアコンなどの動作
- Zulassungsbescheinigung Teil I・II(車両登録証)
- 車体番号が書類と一致しているか
- 鍵が何本あるか
ADACも中古車購入前の現車確認と試乗を強く推奨しています。
HU(車検)の残り期間は重要
ドイツの中古車で特に確認したいのがHU(定期車検)です。一般には「TÜV」と呼ばれることも多いです。
購入直後に車検期限が来る車より、十分な期間が残っている車の方が安心です。
できれば必ず試乗する
写真だけで購入を決めず、できる限りProbefahrt(試乗)をしましょう。
異音、ブレーキ、ハンドル、加速、エアコンなどを確認します。車に詳しい友人がいれば一緒に行ってもらうのもおすすめです。
高額な中古車を買う場合や個人売買の場合は、ADACやDEKRAなどで購入前チェックを受ける選択肢もあります。
購入するときは必ず契約書を作る
購入を決めたらKaufvertrag(売買契約書)を作成します。
個人売買の場合は特に、口約束だけで車を購入しないようにしてください。
ADACやmobile.deには中古車売買用の契約書ひな形が用意されています。
契約書には、購入価格、走行距離、事故歴、既知の故障・傷、付属品などを明記します。
購入したら最初に自動車保険を契約する
車を買ったら、そのまますぐ運転できるわけではありません。
ドイツでは車両登録をする前に、Kfz-Haftpflichtversicherung(自動車賠償責任保険)へ加入する必要があります。
保険会社との契約手続きを進めると、eVB-Nummer(電子保険確認番号)が発行されます。
この番号を車両登録のときに使用します。

つまり車を買う→保険を決める→eVB番号を取得→車を登録の順番です。先に保険を比較しておくとスムーズですよ。
ドイツの自動車保険は会社によって料金差がかなり大きいので、契約前に比較するのがおすすめです。
→ ドイツの自動車保険おすすめ比較|Kfz-Versicherungの選び方
車を自分名義に登録する
次にZulassung(車両登録)を行います。
一般的には居住地を管轄するKfz-Zulassungsstelle(車両登録窓口)で手続きをします。
車両や自治体によって多少異なりますが、主に次のようなものを準備します。
- パスポート・身分証明書
- 必要に応じて住民登録証明
- Zulassungsbescheinigung Teil I
- Zulassungsbescheinigung Teil II
- 有効なHUの証明
- eVB番号
- Kfz-Steuer(自動車税)支払い用のSEPA口座情報
- 必要に応じて売買契約書
現在はi-Kfz(インターネット車両登録)により、条件を満たせばオンラインで登録・名義変更できるケースもあります。
利用できる手続きや必要書類は自治体によって異なるため、まず自分の自治体の公式サイトを確認してください。
ナンバープレートは自分で用意する
日本と少し違って面白いのが、ドイツでは車両登録の際にナンバープレートを自分で作ってもらうことです。
登録窓口の周辺にはSchilder(ナンバープレート)を作る店舗があることが多く、指定された番号を伝えるとその場で作成してくれます。
希望する組み合わせが空いていればWunschkennzeichen(希望ナンバー)を予約することもできます。
ドイツで中古車を買うときのおすすめ手順
- mobile.de・AutoScout24で相場を調べる
- 候補を数台に絞る
- 販売店・売主へ連絡する
- 現車確認・試乗をする
- 書類、HU、事故歴、整備履歴を確認する
- 契約書を確認して購入する
- 自動車保険を比較してeVB番号を取得する
- 車両登録・名義変更をする
- ナンバープレートを取得する
- 車を受け取る
こんな中古車は避けよう
相場より極端に安い車には理由があることが多いです。
- 試乗をさせてもらえない
- 車両書類がそろっていない
- 売主と登録上の所有者が違うのに説明がない
- 事故歴について回答が曖昧
- 整備記録がほとんどない
- 契約を急かされる
- 車を見る前に送金を求められる
特に個人売買では、「安いから」という理由だけで即決しないようにしてください。
まだ車が必要か分からないなら、まずレンタカーでもOK
ドイツへ来たばかりで「本当に車が必要なのか分からない」という場合は、いきなり購入する必要はありません。
まず週末だけレンタカーを使ってみたり、数か月だけAuto-Aboを利用したりして、自分の生活に車が必要か確認する方法もあります。
まとめ:最初の1台は「販売店の中古車」が無難
ドイツで車を初めて購入するなら、mobile.deなどで相場を調べ、評判のよい販売店の中古車を中心に探すのがおすすめです。
購入価格だけを見るのではなく、HU、整備履歴、事故歴、自動車保険まで含めて比較しましょう。
そして購入後は、自動車保険→eVB番号→車両登録の順番で進めればOKです。

